日本における多様な患者・市民参画の実現とは?

AIDEプロジェクトは、多様な人々の意見を集約するために、さまざまな方法を模索しています。国内外の研究者とのコミュニケーションもその一環です。

2022年3月22日(火)、AIDEプロジェクト代表研究者である山本ベバリー教授が英国のオックスフォード医療・生物医学研究センター(Oxford health biomedical research centre)で開催された「研究における多様性-ネットワーキングと学習イベント(Diversity in research – networking and learning event)」に参加しました。
https://oxfordbrc.nihr.ac.uk/brc-event/diversity-in-research-networking-and-learning-event/

この学習イベントは、研究者がどのように医療研究に多様な背景を持つ患者・市民を巻き込むかについて勉強し、意見交換をするために開催されました。

英国では、医療研究助成に「多様な背景を持つ患者・市民参画が貢献できる研究計画」が求められるようになってきています。

患者と市民の知識や経験が研究成果を社会への還元と社会課題の解決を保証するために、重要な役割を果たしています。このため、英国では、研究やイノベーションが社会への還元と社会課題の解決につながるかどうかを精査することが重要であると考えられており、多様な背景を持つ患者・市民参画が貢献できるかどうかは研究計画の評価基準の一部となっております。

一方、日本における多様な患者・市民参画は何のために行っているのでしょう?
誰もが、いつかは病を得るでしょう。そのときに、どんな医療を望むのか。着々と進むAI医療を受け入れるかどうか、どのように受け入れるかは、それぞれの立場の違いによって異なるかもしれません。
日本では、そうした患者と市民それぞれの立場からの意見を集約し、AI医療研究や政策につなげるまでの場がほとんどない状況です。

このため、AIDEプロジェクトは、誰もが自由に参加できるプラットフォームで、医療研究や政策立案におけるAIについて考えるための多様な患者・市民参画の基盤の実現を目指しています。

みなさんの声を取り入れることの重要性を認識し、私たちの研究活動に参加されることを歓迎しています。