医療におけるステークホルダー参画の基盤作りに向けて!オックスフォード大学で講演

英国時間2022年3月16日(水)午後17時(日本時間2022年3月17日(木)午前2時)、イギリスのオックスフォード大学「HeLEX」のセミナーにおいて、AIDEプロジェクト研究代表者の山本べバリー教授が研究を通じて見えてきたこと、ステークホルダー参画を進めるための日本における課題などについて講演を行いました。

*HeLEX(Center for Health、Law and Emerging Technologies):オックスフォード大学におけるAIDEプロジェクトの共同研究パートナーです。https://aide.osaka.jp/oxford/

AIDEプロジェクトは、日本でも患者と市民の参画が実現可能で、有益で、生産的であることを実証しつつあります。

一方、医療において、ステークホルダーの声を取り入れることが重要であると認識されているにもかかわらず、日本では、医師・看護師・臨床検査技師など、医療従事者のみをステークホルダーと指すことが多いことも、AIDEプロジェクトを通じて分かってきました。

医療研究や政策形成に不可欠なステークホルダーである、患者と一般市民の参画に関するノウハウや実践が限られている日本の現状も、明らかになっています。

山本教授は、AIDEプロジェクトのこれまでの研究に基づき、AI医療における患者・市民参画を実現するための基盤作りが重要であり、さらなる努力が必要だと訴えました。

講演後に、山本教授は会場と活発な議論を展開しました。

参加者からは、「病院の経営管理者や職員などは、患者と市民の参画を実際に受け入れてくれるのか?」「患者・市民の参画をより進めるため、日本が直面する喫緊の課題は何か?」といった質問が出されました。またエンジニアやソフトウェア開発者など幅広いステークホルダーを巻き込んだAIDEプロジェクトの取り組みに拍手が送られ、「日本では患者と市民参画に貢献するグループに、多様な人々を巻き込んでいるのか?」といった質問もありました。

セミナーの結果、日本とイギリスでは患者と市民の参画活動におけるステージが異なるものの、お互いに学ぶべき点が多いだろうという結論に達しました。

このセミナーは患者・市民の参画における重要な課題、特に患者と市民の多様性について議論する素晴らしい機会となりました。