AI技術による「自動運転電動車いすサービス」で目的地まで簡単に!
大阪大学医学部附属病院では、AIホスピタル事業の一環として自動運転電動車いすサービスの導入を予定しており、現在実証実験を行っています(午後1時から午後3時の間)。実証実験は6月7日に開始しました。
自動運転電動車いすサービスの導入により、目的地まで歩いていくのが困難な患者さんの移動負担を軽減することを目的としています(現在目的地は病院一階の限られた場所となっています)。
今後目的地を増やすことも検討されています。外来予約の際などの長距離歩行において、自動運転電動車いすサービスは大いに役立つことが期待されます。
研究代表者の山本ベバリーアン教授は、先日、自動運転電動車いすに乗る機会を得て、出発地点から放射線科に行くまでを実際に体験しました。
道中、人や障害物が前に現れると、センサーが感知し自動で停止するようになっています。
大阪大学マスコットキャラクターの「ワニ博士」も体験中(写真)! 床には走行をできる限りスムーズにするための案内があります(写真)。
AIDEプロジェクトでアドバイザリーボードに加わっている、筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family)事務局長の妹尾みどり氏は、こうした自動運転電動車いすは、筋強直性ジストロフィーの患者に有用ではないかと考えています。
筋強直性ジストロフィーは、空間能力の低下(距離感がつかめない)という症状があり得るため、自動運転電動車いすは障害物を回避するときの大きな助けになります。
さらに、握った手がすぐに開けないなどの症状があると、電動車いすを止めたくても止められない場合があり得ますが、自動運転電動車いすは障害物や人を認識して止まってくれます。
妹尾氏は、「患者が人や障害物に衝突してしまうリスクがあるときに、自動運転電動車いすは非常に役立つと思う」と話しています。
こうした感想を得ることも、AIDEプロジェクトの研究に役立ちます。
大阪大学医学部附属病院に来られる際は、自動運転電動車いすサービスをぜひお試しください。
https://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/topics/detail.php?id=468
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